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北総
掲載日:2021/02/22
撮影場所: 三里塚御料牧場記念館(成田市)
成田空港建設まで当地にあった、 旧宮内庁下総御料牧場の姿を今に伝える記念館です。 スタッフの方々がとても丁寧に解説してくださります。 一番の迫力を放つ展示物は、記念館を入ったところに鎮座する、 園遊会で利用された馬車です。 時代を先取りした低重心の、非常に安定した構造だったとの事です。 昔から当地周辺は牧場に適した土地ではあったそうですが、 外国産の牛や羊が、国内の風土になじめず病気にかかるなど、 牧場に携わるの方々の並々ならぬご苦労があったようです。 他にも、開墾に携わった方々の写真や、 当地に魅力を感じ集まった芸術家らに関する資料など、 宮内庁関連以外の資料も幅広く展示されています。 ロケ地にも使用されていたようで、 若かりし美空ひばりさんらの記念写真も印象的でした。 尚、敷地内には下記施設もあり、普段は閉まっていますが、 スタッフの方にお声がけすると見学させて頂けます。 ●貴賓館 もともとは、牧場経営のために来日したアメリカ人、 アップ・ジョーンズ氏の官舎とのこと。 表の姿は茅葺き屋根の立派な日本家屋ですが、 雨戸の動きが大変変わっていて面白いです。 裏手の姿は、なんとモダンな洋風建築なので、 「茅葺き屋根に洋風建築」という、 珍しい和洋折衷の姿を観ることができます。 ●防空壕 一般的な防空壕の「狭い・暗い・土の壁」という イメージとは、かけはなれた空間です。 中はひんやりとしていて、音がよく響きます。 現・上皇陛下が利用されることを想定し、 土木工事の雄・間組(はざまぐみ)が なんと1か月で完成させたそうです。 完成時には慰労としてジンギスカンが 振舞われたという話も、牧場ならではです。 結局現・上皇陛下は栃木へ疎開されたため、 使用されることはなかったそうですが、 現在でも利用に耐えられそうな、分厚く頑健そうなコンクリートの壁・ 2か所に設けられた「爆風逃がし」など、非常に立派な造りです。 戦争の他にも、空港建設などで激動の時代を歩んだ成田市ですが、 こうした貴重な資料や遺構が、気軽に寄れるスポットに、 きちんと保存・継承されていることがとても素晴らしいと感じました。
2024.04.20[Sat]〜2024.04.27[Sat]
お得なラブちば優待
九六狗さんの投稿
掲載日:2021/02/22
撮影場所: 三里塚御料牧場記念館(成田市)
成田空港建設まで当地にあった、
旧宮内庁下総御料牧場の姿を今に伝える記念館です。
スタッフの方々がとても丁寧に解説してくださります。
一番の迫力を放つ展示物は、記念館を入ったところに鎮座する、
園遊会で利用された馬車です。
時代を先取りした低重心の、非常に安定した構造だったとの事です。
昔から当地周辺は牧場に適した土地ではあったそうですが、
外国産の牛や羊が、国内の風土になじめず病気にかかるなど、
牧場に携わるの方々の並々ならぬご苦労があったようです。
他にも、開墾に携わった方々の写真や、
当地に魅力を感じ集まった芸術家らに関する資料など、
宮内庁関連以外の資料も幅広く展示されています。
ロケ地にも使用されていたようで、
若かりし美空ひばりさんらの記念写真も印象的でした。
尚、敷地内には下記施設もあり、普段は閉まっていますが、
スタッフの方にお声がけすると見学させて頂けます。
●貴賓館
もともとは、牧場経営のために来日したアメリカ人、
アップ・ジョーンズ氏の官舎とのこと。
表の姿は茅葺き屋根の立派な日本家屋ですが、
雨戸の動きが大変変わっていて面白いです。
裏手の姿は、なんとモダンな洋風建築なので、
「茅葺き屋根に洋風建築」という、
珍しい和洋折衷の姿を観ることができます。
●防空壕
一般的な防空壕の「狭い・暗い・土の壁」という
イメージとは、かけはなれた空間です。
中はひんやりとしていて、音がよく響きます。
現・上皇陛下が利用されることを想定し、
土木工事の雄・間組(はざまぐみ)が
なんと1か月で完成させたそうです。
完成時には慰労としてジンギスカンが
振舞われたという話も、牧場ならではです。
結局現・上皇陛下は栃木へ疎開されたため、
使用されることはなかったそうですが、
現在でも利用に耐えられそうな、分厚く頑健そうなコンクリートの壁・
2か所に設けられた「爆風逃がし」など、非常に立派な造りです。
戦争の他にも、空港建設などで激動の時代を歩んだ成田市ですが、
こうした貴重な資料や遺構が、気軽に寄れるスポットに、
きちんと保存・継承されていることがとても素晴らしいと感じました。