九十九里
掲載日:2022/06/28
撮影場所:飯高寺(はんこうじ)(飯高檀林(いいだかだんりん))(匝瑳市)
癒しのお気に入りスポットです。 この日は講堂の近くにスタッフさんがいらっしゃり、 色々なお話を伺うことが出来、とても勉強になりました。 ・日蓮宗のお坊さんが勉強する学校(今でいう大学院クラス) ・周辺は日蓮宗の浸透が早かった ・もともとは北条家の城があった。 北条家が小田原城に集結して空いた後、檀林として使用 ・各大河ドラマのロケ地になっている ・講堂・鐘楼・鼓楼・総門は国の重要文化財 中でも鼓楼(今でいうチャイムの役割をする太鼓が 収められている建物)が一番新しい(と言っても1720年) ちなみに遅刻が重なると1日欠席したことになり、 1日欠席すると留年(!)となってしまう ・鼓楼の茅葺き屋根は定期的に葺き替えが必要で、 昔は近隣の人々で葺き替え作業をしていたが、 今は難しいので業者さんにお願いしている ・講堂・鐘楼は板葺き(杮葺(こけらぶき)・栩葺(とちぶき))。 と言っても柿の木や栃の木を使っているのでなく、 厚みによる名称との事(杮葺=薄い、栩葺=厚い) などなど… 尚、鼓楼があるのになぜ鐘楼もあるのかというと… 生徒が檀林で規則を犯した場合、屈みながら(立って堂々とは歩けないため) なんと付近の民家を100軒周るという行をおこなうことになるのですが、 その際に「これからお坊さんが周りますよ」ということを 住民の方々に知らせるために鐘を鳴らすのだそうです。 (確か「御慈恵(ごじけい)参り」という札を首から下げるのだとか… ただネットで調べてもヒットしないので、記憶違いでしたらすみません。) ハードな行にも驚きですが、更に驚きなことには、 その鐘の音を聞くと、住民の方々のほうでは、 門から玄関までをきれいに掃き清め、お坊さんを迎えるのだそうです。 「悪いことをしたから馬鹿にする・軽蔑する」のではなく、 「将来は偉いお坊さんになる人であるから、敬意をもって接する」という 心の広い方々が、昔からこの辺りには多かったのだな、 ということを感じるエピソードでした。 尚、こちらの飯高寺は、「本堂」にあたる建物を「講堂」と呼んでいることからも お寺というよりは学問所という性格の強いところで、檀家さんはゼロだそうです。 そのため、お掃除・草花のお手入れなど、維持管理を地元の方々がされており、 そのおかげでいつもきれいな飯高寺を拝見することが出来、 本当に頭が下がる思いです。 今の季節も紫陽花が咲いて涼しく、とてもおすすめですが、 秋には紅葉も綺麗との事で、ぜひまた訪れてみたいと思います。
2024.11.15[Fri]〜2024.11.22[Fri]
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くろいぬさんの投稿
掲載日:2022/06/28
撮影場所:飯高寺(はんこうじ)(飯高檀林(いいだかだんりん))(匝瑳市)
癒しのお気に入りスポットです。
この日は講堂の近くにスタッフさんがいらっしゃり、
色々なお話を伺うことが出来、とても勉強になりました。
・日蓮宗のお坊さんが勉強する学校(今でいう大学院クラス)
・周辺は日蓮宗の浸透が早かった
・もともとは北条家の城があった。
北条家が小田原城に集結して空いた後、檀林として使用
・各大河ドラマのロケ地になっている
・講堂・鐘楼・鼓楼・総門は国の重要文化財
中でも鼓楼(今でいうチャイムの役割をする太鼓が
収められている建物)が一番新しい(と言っても1720年)
ちなみに遅刻が重なると1日欠席したことになり、
1日欠席すると留年(!)となってしまう
・鼓楼の茅葺き屋根は定期的に葺き替えが必要で、
昔は近隣の人々で葺き替え作業をしていたが、
今は難しいので業者さんにお願いしている
・講堂・鐘楼は板葺き(杮葺(こけらぶき)・栩葺(とちぶき))。
と言っても柿の木や栃の木を使っているのでなく、
厚みによる名称との事(杮葺=薄い、栩葺=厚い)
などなど…
尚、鼓楼があるのになぜ鐘楼もあるのかというと…
生徒が檀林で規則を犯した場合、屈みながら(立って堂々とは歩けないため)
なんと付近の民家を100軒周るという行をおこなうことになるのですが、
その際に「これからお坊さんが周りますよ」ということを
住民の方々に知らせるために鐘を鳴らすのだそうです。
(確か「御慈恵(ごじけい)参り」という札を首から下げるのだとか…
ただネットで調べてもヒットしないので、記憶違いでしたらすみません。)
ハードな行にも驚きですが、更に驚きなことには、
その鐘の音を聞くと、住民の方々のほうでは、
門から玄関までをきれいに掃き清め、お坊さんを迎えるのだそうです。
「悪いことをしたから馬鹿にする・軽蔑する」のではなく、
「将来は偉いお坊さんになる人であるから、敬意をもって接する」という
心の広い方々が、昔からこの辺りには多かったのだな、
ということを感じるエピソードでした。
尚、こちらの飯高寺は、「本堂」にあたる建物を「講堂」と呼んでいることからも
お寺というよりは学問所という性格の強いところで、檀家さんはゼロだそうです。
そのため、お掃除・草花のお手入れなど、維持管理を地元の方々がされており、
そのおかげでいつもきれいな飯高寺を拝見することが出来、
本当に頭が下がる思いです。
今の季節も紫陽花が咲いて涼しく、とてもおすすめですが、
秋には紅葉も綺麗との事で、ぜひまた訪れてみたいと思います。